段葛(だんかずら)。鶴岡八幡宮への桜の参道
2023/02/26
鶴岡八幡宮の参道である若宮大路。その参道の中央に一段高く造られたのが段葛(だんかずら)。春には桜のアーチとなり美しい至極の参道になります。(2022年4月8日撮影:提供MT)
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春の桜のアーチ。段葛
桜のアーチ。春の段葛
鎌倉駅から鶴ヶ岡八幡宮へ向かう段葛は春になると桜のアーチとなり、一段と観光客で賑わいます。
段葛の桜は、2017年に若木に植え替えられました。(2017年4月撮影:提供MI)
2年目の段葛の桜。(2018年4月撮影:提供MI)
3年目の段葛の桜。(2019年4月撮影:提供MI)
5年目の段葛の桜。年々立派な桜に育ってきています。(2021年3月27日撮影)
6年目の段葛の桜。段葛から見上げた桜。(2022年4月8日撮影:提供MT)
段葛とは
鶴岡八幡宮の参道である若宮大路の中央に、盛り土された参道があります。この参道が段葛(だんかずら)と呼ばれています。
若宮大路は、1182年(養和2年)、源頼朝が妻政子が長男であるの頼家の誕生の際に、安産祈願のために造られたと言われています。
現在でも商店側で有名な小町通りと平行を人気を二分して、鎌倉駅と鶴岡八幡宮を結ぶ歩行者のメイン通りとして機能しています。近年では、2014年に整備工事が実施され、2016年春にリニューアルして現在の姿になりました。
鶴岡八幡宮から段葛を臨む
鶴岡八幡宮と由比ヶ浜を一直線に結ぶ鎌倉の中心線であり、鶴岡八幡宮の本殿の大階段を登った先から振り返ると、その直線の姿を臨むことができます。
十王岩から段葛を臨む
鶴岡八幡宮の真北に位置する鎌倉パワースポット十王岩。天園ハイキングコース上に位置して鎌倉の街をまっすぐに見下ろすこの場所からもその直線の姿を臨むことができます。
初夏のツツジの段葛
段葛のツツジ
植え替えられた段葛。小ぶりですが綺麗なつつじが参道を彩ります。(2017年4月30日撮影)
初夏の陽気とツツジが多幸感を演出します。(2017年4月30日撮影)
段葛の見どころ
二の鳥居
鎌倉駅のすぐ近く。段葛へ向かうと現れる鳥居が二の鳥居。ここから「段葛」を通り、鶴岡八幡宮へ向かいます。
三の鳥居
鶴岡八幡宮の参道「段葛」を抜けると、鶴岡八幡宮の入口、三の鳥居が現れます。写真は冬の三の鳥居
段葛の歴史
源頼朝に造成された段葛
平安末期1180年(治承4年)、鎌倉入りした源頼朝(みなもとのよりとも)が鎌倉を武家の中心地に仕立て上げはじめました。
源頼朝は、まず由比郷にあった八幡(元八幡)を現在の鶴岡八幡宮の位置に移し拡大されせることで、鶴岡八幡宮はまさに「武家の都のシンボル」になりました。
源頼朝はその後1182年(養和2年)、若宮大路を京の朱雀大路に見立て、鶴岡八幡宮を中心とした街造りに取り組み、若宮大路を造営。鎌倉の町造りはこの大路を中心に造られて行くことになりました。
段葛は、源頼朝の夫人の政子が、鎌倉幕府二代将軍となる源頼家(みなもとのよりいえ)を懐妊した時、安産を祈って若宮大路の中央部を盛り土された段葛は葛石を積み上げて造られたことから、その名をつけられたといいます。
尚、鶴岡八幡宮に向かって近くなるほどに狭くなる「遠近法」を利用して造成されており、軍事上長い道と錯覚させるためのトリックと言われています。
現在の段葛
現在の段葛は「鶴岡八幡宮から二の鳥居まで」の約500mほどですが、もともとは、段葛は「鶴岡八幡宮から一の鳥居まで」通じていたといわれています。その後、江戸時代には「鶴岡八幡宮から下馬まで」となり、明治に入ると横須賀線開設の影響を受けて「鶴岡八幡宮から二の鳥居まで」となりました。
2014年に整備工事が実施され、2016年春にリニューアルして現在の姿になりました。