まんだら堂。葬送の秘境、紅葉の時期限定公開の絶景を
2019/11/03
季節限定で公開される、鎌倉最大級のやぐら群。鎌倉と逗子を結ぶ古道、名越切通にある、葬送遺構。
まんだら堂は市街からアクセスがとても悪く、また限定公開のため鎌倉最奥地の秘境のひとつ。火葬場や怪談でお馴染みに小坪トンネルの上に位置しているため、大変スピリチュアルなスポット。
●まんだら堂の次回の公開期間:2019年10月19日(土)~12月15日(日) 土・日・月・祝日のみ
●まんだら堂の公開時間:午前10時~午後4時
→逗子市の公式情報はこちらまで
台風の影響によるハイキングコースの通行にご注意ください!
2019年9月の大雨や台風の影響により、名越切通の数か所で倒木・傾木等が発生しております。(2019年11月3日現在)。お出かけの際は状況をご確認してお出かけください。詳しくは、逗子市の公式情報をご確認ください。
まんだら堂とは
まんだら堂の歴史
やぐらとは、崖に横穴を掘り内部に石塔を立てるなどして納骨・供養をする鎌倉特有の遺構です。鎌倉時代に市街が拡大するにつれ、墓所が不足したため作られた施設と言われています。
「まんだら堂」の名が確認できる最も古い文献は、文禄三年(1594年)の検地帳です。しかし、そこには畠の地名として記されているのみで、「まんだら堂」がどんな建物だったのか、いつまで残っていたのかなど、詳しいことは全くわかっていません。
中世の景色が色濃く残り、武士や僧侶、なかには経済力を蓄えた商人のお墓も含んでいると言われています。まんだら堂やぐら群は、150穴以上の大規模な遺構で、たいへん状態の良いまま保存されています。
まんだら堂の立地
鎌倉と逗子を結ぶ古道「名越切通」に位置し、鎌倉と逗子の市境となる小坪トンネルの上にあたります。名越切通経由でまんだら堂にアクセスするには、火葬場を囲むように見下ろす山道からアクセスする必要があります。
また、まんだら堂の北部には、山の中にぽつりと立つ地元では有名な謎の洋館(通称サリーちゃんの家)があり、南部は夏の怪談でお馴染みの小坪トンネルが位置しています。
以上のことから普段、特にまんだら堂非公開時期には山道を歩く人もまばらです。
まんだら堂の見どころ
名越切通の火葬場裏の山道にまんだら堂への分岐があります。
期間限定公開される、美しく荘厳なやぐら群。
各やぐらの中には石塔が積まれています。
展望広場からやぐら(B群)を見下ろす。
奥の平場にあるやぐら(A群)。
まんだら堂に設置されているパネル。まんだら堂やぐら群は、A群、B群、CA群、そしてE群から成り、一番有名なのはB群の景観。※クリックで拡大。
まんだら堂に設置されているパネル。石敷遺構の解説。※クリックで拡大。
まんだら堂に設置されているパネル。火葬遺構の解説。※クリックで拡大。
まんだら堂に設置されているパネル。平場遺構の解説。※クリックで拡大。
展望広場からは逗子、小坪の海を見下ろすことができます。
まんだら堂へのアクセス
まんだら堂へは、名越切通からアクセスする必要があります。※クリックで拡大。
名越切通へのアクセスは複数の入り口がありますが、鎌倉駅方面からは「大町口」、逗子駅方面からは小坪経由で「小坪階段口」が一般的です。