円応寺。北鎌倉の閻魔様(えんまさま)
2019/07/22
鎌倉時代に作られた運慶作とも言われる閻魔大王像(えんまだいおう)が有名な北鎌倉のお寺、円応寺(えんのうじ)。
北鎌倉から建長寺に向かい、建長寺を少し過ぎた巨福呂坂の半ばにある円応寺。閻魔様が有名なお寺です。
※本堂内は撮影禁止のため、写真の閻魔大王は案内版のものです。
円応寺とは
閻魔様(えんまさま)で有名な円応寺。
北鎌倉駅から徒歩15分ほど、建長寺の向かいの急な階段をのぼったところに円応寺はあります。
円応寺は、1250年(建長2年)に智覚禅師により創建された臨済宗建長寺派のお寺です。創建当初は、鎌倉大仏のそばに存在していたようですが、足利尊氏(あしかがたかうじ)が、鎌倉幕府倒幕の際の犠牲者を弔うために由比ヶ浜に付近に移築。滑川の河口近くにあった新居(荒井)閻魔堂と呼ばれる。
その後、1703年(元禄16年)の大地震後に、建長寺前の現在の地に移転されたといわれています。
十王思想とは
別名「閻魔堂」「十王堂」。
円応寺の本堂には、鎌倉時代に流行した十王思想のもとに閻魔大王を中心として十王が祀られています。
十王とは死後冥界で出会う十人の王で、いわば生前の行いを裁く裁判官です。本堂では十王ほか、間近で閻魔大王を拝観することででき、その迫力はなかなかのものです。
円応寺のみどころ
建長寺向かいの赤い旗が目印。この急階段を登ると円応寺です。
円応寺の本堂には、閻魔大王を中心とした十王が間近で拝観できます。なかなかの迫力があります。
笑い閻魔(えんま)。閻魔様(国指定重要文化財)
正式名称は閻魔大王坐像。鎌倉時代の仏師、運慶作。晩年、病気で瀕死の際に、閻魔大王から「もし私の姿を彫り示したら、地上に戻してやろう」と言われ九死に一生を得た運慶は、その喜びから笑いながら閻魔王の顔を彫り上げたと言われています。憤怒の中にもどこか笑ってみえるのはこのような理由によるといわれています。
ほかにも初江王像(慶派の仏師・幸有作、現在鎌倉国宝館に寄託中)。人頭杖(現在鎌倉国宝館に寄託中)など。
閻魔縁日
8月16日には閻魔縁日がおこなわれます。鎌倉の盆は、覚園寺の黒地蔵縁日に始まり、円応寺の閻魔縁日で終わると言われています。
円応寺の草花
秋には本堂前のキンモクセイの大木は境内一面に芳香をただよわせます。
円応寺へのアクセス
所在地: 鎌倉市山ノ内1543
北鎌倉駅より徒歩17分。または鎌倉駅から江ノ電バス[2番]大船駅(ルミネ下)行き 建長寺 下車徒歩3分
円応寺について
- 拝観時間:午前9時~午後4時(冬季は15時30分)
- 拝観料:200円
- 山号:新居山(あらいざん)
- 宗派:臨済宗建長寺派
- 創建:1250年(建長2年)
- 開山:桑田道海(知覚禅師)
〜週末、お出かけ。鎌倉トリップ。〜