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安国論寺。立正安国論を執筆した日蓮の小庵

      2023/02/27

同じ松葉ヶ谷にある、妙法寺長勝寺と並び1253年(建長5年)に鎌倉入りした日蓮が最初に草庵を結んだ霊跡に建てられたと伝えられるお寺です。

安国論寺 御小庵

松葉ヶ谷のお祖師様

日蓮聖人松葉ヶ谷(まつばがやつ)御小庵の跡。
日蓮の住んだといわれる御小庵の元になった岩くつ(御法窟、日蓮岩屋)は本堂の向かいにあります。かつては御岩屋にちなんで「安国論窟寺」ともいわれていましたが、境内一円が松葉ヶ谷ということから、松葉ヶ谷霊跡、安国論寺と呼ばれています。

絶景の富士見台に続く山道はちょっとしたハイキング。鎌倉らしい急な石段と由比ヶ浜の絶景が楽しめます。健脚の方はチャレンジしてみてください。また寺務所では、抹茶をいただきちょっと一休みすることができます。妙法寺と並び、大町エリアで人気のお寺です。

日蓮聖人と安国論寺

鎌倉時代に活躍した僧であり日蓮宗の開祖である「日蓮」。日蓮はこの場所を拠点に、小町大路周辺で布教活動を行いました。また、日蓮はこの場所で、日本の安泰を願って1260年に「立正安国論」を執筆しました。

日蓮は他宗派や幕府によってたび重なる迫害や法難を受けましたが、翌年、立正安国論に反感をもつ人々に庵が襲われました。これは「松葉ヶ谷の法難」と言われています。その際に、裏山に避難したのが「南面窟(なんめんくつ)」

このように安国論寺は教科書や小説に出てくる日蓮の人生に大きく関わる舞台だったのです。

【絶景】安国論寺の富士見台

安国論寺 富士見台

由比ヶ浜と市内が一望できる富士見台

熊王殿右手の急な石段を登った高台は富士見台と呼ばれ、日蓮が毎日ここから富士山に向かって法華経題目を唱えたといわれています。
樹間から安養院由比ヶ浜が展望でき、空気が澄んだ日には伊豆半島や富士山まで遠望できます♪(2021年5月3日撮影)

安国論寺 富士見台から安養院を望む

富士見台から安養院を望む。この時期の安養院はツツジ一色で上空から見ても美しいです。(2021年5月3日撮影)

安養院を詳しく見る

安国論寺 富士見台への道

熊王殿から富士見台へ向かう階段。富士見台から南面窟へぐるりと回って約10分。かなり急な山道もあるのでちょっとしたハイキングです。(2021年5月3日撮影)

安国論寺のみどころ

安国論寺の本堂へのアプローチ

安国論寺 妙法寺路

妙法寺路への分岐の正面。安国論寺への階段が現れます。

安国論寺

おいしい抹茶でゆったりと。

本堂へのアプローチ。美しい庭と参道。受付では抹茶をいただくこともできます。(2021年5月3日撮影)

本堂

安国論寺 本堂

安国論寺の本堂。新緑が美しい。(2021年5月3日撮影)

安国論寺の御小庵

安国論寺 御小庵

日蓮聖人松葉ヶ谷(まつばがやつ)御小庵の跡。

日蓮聖人は1260年(文応元年)39歳の年にこの御小庵の奥の方御法窟でかの有名な「立正安国論」を執筆され、前執権北条時頼建白されました。
日蓮の住んだといわれる御小庵の元になった岩くつ(御法窟、日蓮岩屋)は本堂の向かいにあります。
現在のものは尾張徳川家寄進、元禄時代建立です。

熊王殿

安国論寺 熊王殿

日蓮に使えた従者、熊王丸がつくったとされる熊王稲荷が祀られています。厄除け、眼病平癒、歯痛止め、縁結び、交通安全、家内安全、学問成就など。

御法窟

安国論寺 熊王殿

「立正安国論」起草の霊場です。御岩屋との呼ばれ、本堂の向かいにあります。(2021年5月3日撮影)

南面窟

安国論寺 南面窟

松葉ヶ谷の御法難

「立正安国論」を執筆をきっかけに、草庵焼き討ちに遭った日蓮聖人。南面窟(なんめんくつ)は草庵焼き討ちの法難の際に、日蓮が山王大権現の化身である白猿に導かれてお猿畠法性寺へ一時難を逃れたといわれています。(2021年5月3日撮影)

日朗上人御荼毘所

安国論寺 日朗上人御荼毘所

六老僧中、至孝第一といわれた第二祖の日朗上人の御荼毘所。(2021年5月3日撮影)

化生窟

日蓮聖人が魔を済度された岩屋。

御硯水

日蓮聖人が使ったと言われる井戸。

安国論寺の歴史と日蓮

日蓮聖人は1253年(建長5年)今の千葉県清澄山上で立教開宗をされました。その後、時の政治の中心にある鎌倉の名越松葉ヶ谷の岩屋の庵を結び、鎌倉での布教を開始しました。それが現在本堂向かい側にある御小庵と、その奥につながる御法窟です。おおよそ20年にわたって鎌倉で宣教を続けます。

1260年(文応元年)39歳の年にかの有名な「立正安国論」を執筆され、前執権北条時頼建白されました。そのため翌月には四法難の最初「松葉ヶ谷焼打の御法難」に遭っています。今も裏山に1時避難された南面窟が残っています。

安国論寺の草花

妙法桜

日蓮聖人が安房の清澄山から持ち込んだ杖が根付いたものと言われ、「お杖桜」とも言われています。鎌倉市天然記念物、「市原虎の尾」という非常に珍しいヤマザクラです。

このヤマザクラ、本堂前のカイドウ、サザンカは市天然記念物。
他にもゲンペイモモ、ヤマアジサイ、イチョウなど四季を通じて彩りに満ちた草花が楽しめます。

安国論寺の案内図


※クリックで拡大。

安国論寺へのアクセス

  • 所在地: 神奈川県鎌倉市大町4-4-18
  • 鎌倉駅から京急バス。緑が丘行き、または新逗子行き 名越下車 徒歩2分。鎌倉駅から徒歩15分
  • 駐車場:無し

安国論寺について

  • 所在地:神奈川県鎌倉市大町4-4-18
  • 鎌倉駅から京急バス。緑が丘行き、または新逗子行き 名越下車 徒歩2分。鎌倉駅から徒歩15分
  • 拝観時間:午前9時~午後4時30分 月曜閉門
  • 拝観料:100円
  • 駐車場:無し
  • 山号:妙法華経山
  • 宗派:日蓮宗
  • 創建:1253年(建長5年)
  • 開山:日蓮

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#御法窟 #妙法桜 #サザンカ
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