明月院。北鎌倉の超定番あじさい寺
2024/06/02
オススメ度:
北鎌倉の観光スポット。咲き乱れる紫陽花(あじさい)が全国的に有名で鎌倉随一のあじさい寺。あじさいの時期にはたくさんの観光客で賑わいます。
【絶景】明月院。あじさいの参道
あじさいが咲き乱れる参道は鎌倉の夏の絶景の定番!6月には鎌倉でもっとも賑わう参道となります。(2012/7/8撮影)
初夏の明月院
「鎌倉といえばあじさい。そして、鎌倉のあじさいといえば明月院のあじさい」
明月院は境内にはおよそ2500株のあじさいが植えられていて、「あじさい寺」として全国に名を馳せています。
境内のあじさいのほとんどは「ヒメアジサイ」と呼ばれる品種で、その淡い水色から青みを増していく独特の色彩は「明月院ブルー」と呼ばれています。
明月院ブルーと呼ばれれる明月院の紫陽花
明月院のあじさい。その独特な淡い色彩は明月院ブルーと呼ばれています。(2015/6/21撮影)
あじさいの花手水
芸術的なあじさいの花手水が美しい。(2018年6月24日)
【厳選】鎌倉のあじさいのオススメは?
鎌倉のあじさいシーズンは例年6月上旬から7月上旬頃まで楽しむことができます。
こちらでは、鎌倉トリップ編集部が厳選する鎌倉のあじさいベストポイントを毎年お届けしています♪
北鎌倉エリアとは
鎌倉の中心部から山ひとつ隔てられた北鎌倉。かつては山間の辺鄙な地でしたが北条泰時により巨福呂坂が開かれると様子が一変しました。
鎌倉五山制度が創設され、鎌倉五山第一位の建長寺や鎌倉五山第二位の円覚寺、鎌倉五山第四位の浄智寺など臨済宗の名刹が次々に創建され、京都の貴族文化とは一線を画す東国武家政権独自の仏教文化が花開いていきました。
現在はJR北鎌倉駅を利用すれば禅寺散策にベストなロケーションです。JR鎌倉駅周辺とは一線を画し独特なのどかな鎌倉らしい雰囲気が人気のエリアです。
明月院とは(明月院の歴史)
明月院は平安時代末期の1160年(永暦元年)、平治の乱で戦死した首藤刑部大輔俊道(山ノ内俊道)の菩提を弔うため、子の山ノ内経俊により創建された「明月庵」が起源です。
時はたち、鎌倉時代中期の1256年(康元元年)、時の執権北条時頼(ほうじょう ときより)がこの地に「最明寺」を建立します。のちに子の、北条時宗(ほうじょう ときむね)が最明寺を前身として蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)を開山に「福源山禅興仰聖禅寺」を再興しました。
さらに時はたち、室町時代1380年(康暦2年)時の関東管領である足利氏満から禅興寺中興の命を受けた管領上杉憲方が寺域を拡大。室町幕府3代将軍足利義満の時代に禅興寺は関東十刹の一位となりました。
尚、上杉憲方は山ノ内上杉家の祖。山ノ内上杉家は憲政の時代に北条氏康との戦いに破れ越後の長尾景虎と頼り上杉の家名を譲りました。長尾景虎は後の戦国時代の武勇、上杉謙信です。
明月庵は「明月院」と改められ支院の首位に置かれます。禅興寺は明治初年に廃寺となり明月院だけ残り今日に至ります。
明月院は深谷上杉氏のゆかりの地です。
明月院の見どころ
明月院の境内は以外と広く、参道を登る手前のエリア、参道の先の本堂のエリアに分かれます。6月の花菖蒲、12月の紅葉の頃はさらに奥の後庭園が拝観可能になります。
明月院の鎌倉石の参道(あじさいの参道)
あじさいが咲き乱れる参道は圧巻。6月には鎌倉でもっとも賑わう参道となります。
明月院の悟りの窓
まるで絵画のような悟りの窓
丸い窓の向こうに見える季節の風景。手前には枯山水庭園、奥には本堂後庭園と2つの庭園が眺めることができます。明月院の最も人気のある撮影スポットです。
明月院の枯山水(かれさんすい)庭園
枯山水(かれさんすい)とは石と砂で山水の風景を表す庭園の形式です。明月院の枯山水は「須弥山(しゅみせん)」を形どり仏教観を表現しています。
瓶の井(つるべの井)
鎌倉十井のひとつ。内部が水瓶のようになっていることから「瓶の井」と呼ばれます。鎌倉十井の中で現在でも使える貴重な井戸。
明月院やぐら
鎌倉最大規模の明月院やぐら
やぐらとは墓地用地の少なかった鎌倉時代の洞穴墳墓です。このやぐらは平安時代末期の平治の乱(1160年)で戦死した豪族、山ノ内俊道の菩提を弔うため、子の山之内経俊により造られました。鎌倉最大規模のやぐら。中央には開基、上杉憲方の供養塔と言われる宝篋印塔が安置されています。
開山堂
1380年頃、明月院境内の中に建立されていた宗猷堂(そうゆうどう)を後に開山堂としてものです。
北条時頼公墓所
鎌倉幕府第5代執権であり、第8代執権北条時宗の父である、北条時頼(ほうじょうときより)の公墓所。北条時頼は鎌倉幕府全盛期、そして実質の鎌倉幕府の為政者である北条家の全盛期の頃の執権として知られています。このあたりは謡曲「鉢の木」でも有名な北条時頼公が隠居した「最明寺」の跡地です。
月の広場
開山堂のそばにある月の広場では季節の花がたのしめます。
月笑軒
明月院の境内の中にある茶室、月笑軒でティータイムはいかがでしょうか。
明月院からハイキングへ
鎌倉アルプスへの明月院登山口
明月院の奥から「鎌倉アルプス」天園ハイキングコースへの登山口があります。明月院登山口と言われるこの登山口は北鎌倉駅から建長寺を経由せずに天園ハイキングコースに登るコースです。マニアックな登山口なのでお気をつけてハイキングをお楽しみください。
秋の明月院
咲き乱れる紫陽花(あじさい)が全国的に有名で鎌倉随一のあじさい寺。実は紅葉も有名で北鎌倉有数の美しい紅葉を鑑賞できます。
紅葉が映える。秋の悟りの窓
秋の明月院の「悟りの窓」は鎌倉を代表する絶景/撮影スポット。紅葉の時期にもぜひ訪れたいお寺です。あじさいの季節とは違った趣があり、一年中楽しめます。(2019年12月14日撮影 写真提供YK)
紅葉する境内
あじさいで有名な明月院。秋は紅葉に彩られます。(2019年12月14日撮影 写真提供YK)
鎌倉の紅葉のオススメは?
鎌倉の紅葉は、例年10月下旬から12月中旬頃までたのしむことができます。鎌倉トリップ編集部では厳選した鎌倉の紅葉ベストポイントを毎年お届けしています♪
あじさいの名所。明月院へのアクセス
北鎌倉駅から歩いて行けます♪
- 所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内189
- JR北鎌倉駅から徒歩10分
あじさいの名所。明月院について
- 拝観時間:午前9時~午後4時(6月は午前8時30~午後5時)
- 拝観料:300円(6月は500円)※後庭園拝観料別途:500円
- 山号:福源山
- 宗派:臨済宗建長寺派
- 創建:1394年(応永元年)
- 開基:上杉憲方
- 本尊:聖観音
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