鎌倉宮。大塔宮こと護良親王を祀る社
大塔宮こと鎌倉宮。太平記の激動を駆け抜けた、護良親王(もりよし)を祀る社。
鎌倉の厄除け・魔除け、神前結婚、七五三詣
鎌倉の厄除け・魔除け、神前結婚や七五三詣でも有名な鎌倉宮(かまくらぐう)。10月~11月は多くの七五三詣の家族で賑わいます。
鎌倉宮は、明治天皇によって護良親王祀るために建てられ、地元では大塔宮(だいとうのみや・おおとうのみや)とも呼ばれます。
鎌倉駅からバスでのアクセスもよく、石の庭が有名な瑞泉寺や黒地蔵と拝観ツアーで有名な覚園寺など二階堂周辺の鎌倉散策の拠点としてとても便利です。
鎌倉宮(かまくらぐう)の春
初春。鎌倉宮の河津桜
鎌倉宮は鎌倉で最も早い春を告げる鎌倉宮の河津桜を楽しめる神社です。
鳥居脇の河津桜は例年2月頃に見頃を迎え、鳥居に映える桜が早めの春を楽しませてくれます。
鎌倉に春を告げる鎌倉宮鳥居前の河津桜
2月には咲き始める早桜の河津桜。春の訪れをいち早く知らせてくれます。(2020年3月1日撮影)
鎌倉宮の独特な鳥居に河津桜が映えます
鎌倉宮のシンボルである鳥居の前で、河津桜が咲き乱れます。(2020年3月1日撮影)
鎌倉で最も早い春を告げる鎌倉宮の河津桜
鳥居に映える河津桜。鎌倉宮の河津桜は春の訪れを知らせてくれます。(2017年2月18日撮影)
鎌倉宮境内の鉢も春らしい。(2020年3月1日撮影)
鎌倉トリップで編集部オススメ♪鎌倉の桜の名所ベスト8
鎌倉トリップでは、鎌倉宮以外にも、編集部が厳選する鎌倉の桜の名所ベスト8をお届けしています。
初春。鎌倉宮の梅
懐良親王お手植えの梅
御手植の梅。征夷大将軍護良親王の弟宮にあたる征西大将軍懐良親王。御手植えの梅から実生したもので九州八代から移植したものです。(2020年3月1日撮影)
鎌倉宮(かまくらぐう)の紅葉
「紅葉の天井」と言えば鎌倉宮の紅葉
境内を彩る花々季節ごとに美しく、秋の鎌倉宮は鎌倉でも有数の紅葉の名所となります。暖かく包まれるような感覚に時が経つのも忘れます。秋には結婚式やお宮詣りなど、祝賀にはとても人気の神社です。
鎌倉の紅葉のオススメは?
鎌倉の紅葉は、例年10月下旬から12月中旬頃までたのしむことができます。
こちらでは、鎌倉トリップ編集部が厳選する鎌倉の紅葉ベストポイントを毎年お届けしています♪
鎌倉宮のみどころ
鎌倉宮の鳥居
美しい鳥が特徴の鎌倉宮
春には河津桜が咲く、特徴的な鎌倉宮の鳥居。(2020年3月1日撮影)
鎌倉宮の境内
鎌倉宮の境内はいつも大勢の参拝客で賑わっています。(2014年11月30日撮影)
鎌倉宮の本殿
鎌倉宮の美しい本殿。
鎌倉宮の本殿は常に参拝者で賑わいます。
鎌倉宮の御朱印所
御朱印所で御朱印を頂戴することができます。
村上社
村上義光は護良親王の忠臣。1333年(元弘三年)、吉野城落城の際に、もはやこれまでと覚悟を決めた護良親王は別れの酒宴を催しました。 そこに村上義光が鎧に十本もの矢を突き立てた凄まじい姿で駆けつけ、親王の御鎧直垂を着装。「われこそは、大塔宮護良親王ぞ、 汝ら腹を切る時の手本とせよ」と告げ、腹を文字に掻き切り壮絶な最期をとげました。その間に親王は、南に向かって落ちのびました。
このように身代りとなられた村上義光公を 境内の樹齢103年の欅の大木にて彫り上げ 「撫で身代り」として入魂致しました。
身代わりさま。撫で身代り村上義光
あらゆるものを身代わる神様。身代わりさまの木像の、自分の治したい所や良くしてほしい所をなでます。
村上社 絵馬
撫で身代りを撫でたあと、絵馬に願い事を書いて納めます。
村上社 宮さまの盾
御祭神・大塔宮護良親王(宮さま)の力強い御神徳により、悪縁を寄せ可ずに良い縁を結んでいただける 「客さまの盾」。初穂料1,200円。
鎌倉宮の盃割り舎
盃割り舎。かわらけを厄割り石に投げることで厄を払うことができます。初穂料100円です。
大塔(鎌倉宮)の夜雨
夜雨とは水辺の夜の雨のこと。三浦半島八景に選ばれています。
鎌倉宮の七五三詣
七五三詣で有名な鎌倉宮。写真撮影含む、貸衣装・ヘアメイクの七五三セットプラン(料金は5万円前後)もあります。
例年9月には内覧会も開催されています。詳細は神社にお問い合わせください。
鎌倉宮の獅子頭守
護良親王ゆかりの真っ赤な獅子頭守。獅子頭守は古くから「厄を食べ、幸せを招く」と言われ、「厄除け・幸運招来・交通安全・身代わり」などの願いを叶えるものとされています。獅子頭守は見た目も可愛らしく大切な人への鎌倉土産としても人気が高いです。
鎌倉宮の宝物殿と散策路
土牢や楠木の森などの見どころが満載の宝物殿への散策路。拝観料は有料ですが、一見の価値があります。
幕末関連の書が陳列される「鎌倉宮宝物殿」。 史絵のほか、長州出身の伊藤博文、尊皇攘夷を唱えた水戸藩主徳川斉昭、「幕末の三舟」と呼ばれた勝海舟・ 高橋泥舟・山岡鉄舟らの書が陳列されています。
宝物殿
鎌倉宮宝物殿のある場所は、明治天皇行幸(明治6年4月16日)の際の行在所として明治2年に建設されました。
土牢
この社殿の裏に残る土牢が、この親王最期の地といわれています。
楠木の森
樹齢100年以上の楠木の大木。
鎌倉宮とは
鎌倉宮は、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)皇子である、大塔宮(おおとうのみや) 護良親王(もりながしんのう)をお祀りする神社です。
当時、鎌倉幕府の専横な政治に対抗した後醍醐天皇は、捕らえられて隠岐に配流となります。
皇子である護良親王は、天皇の代わりとなって楠木正成らと、幕府軍と戦いました。
この間にも鎌倉幕府に対抗して、各地の武士が次々と挙兵し、足利尊氏が六波羅探題を攻略、また新田義貞が鎌倉に攻め込み、鎌倉幕府は北条一族と共にここに滅亡します。
幕府滅亡後、後醍醐天皇は京都にて政治を改め(建武の新政)、護良親王はこの功により征夷大将軍となりますが、しだいに武家の棟梁である足利尊氏と対立し、鎌倉の土牢に幽閉されます。
その後、北条時行の軍に破れた尊氏の弟である足利直義が、鎌倉退去の際に護良親王に自刃を要求し、護良親王は鎌倉の地に果てます。
鎌倉宮の社殿の裏に残る土牢が、この親王最期の地といわれています。
鎌倉宮と大塔宮をもっと知る
鎌倉宮こと護良親王(もりながしんのう)が生き抜いた鎌倉倒幕期から南北朝時代にかけては、日本史の中でもとても複雑な時代です。またこの時代を題材とした歴史小説はほとんどありませんが、杉本苑子署「風の群像―小説・足利尊氏」がおすすめです。
南北朝時代が比較的やさしく理解できる、数少ない小説。足利尊氏の視点で描かれるこの時代、当然ながら護良親王の非業の死にも触れています。不安定な鎌倉倒幕期から南北朝時代の人間模様が鮮明に描かれています。
- 風の群像―小説・足利尊氏〈上〉 (講談社文庫)
- 風の群像―小説・足利尊氏〈下〉 (講談社文庫)
妙法寺。護良親王のお墓が現存するお寺
「妙法寺」と言えば鎌倉の苔の美しいお寺として有名です。護良親王の子・日叡が中興したお寺で、境内の奥に鎌倉が一望できる展望台があり護良親王のお墓が現存しています。
苔の石段と朱塗の仁王門が印象的な妙法寺
水戸徳川家が寄進した、法華堂への階段は苔に覆われていて美しい。妙法寺が「鎌倉の苔寺」と言われる由来です。
鎌倉宮へのアクセス
神奈川県 鎌倉市 二階堂 154番地
鎌倉駅 東口下車 徒歩30分。または鎌倉駅 東口から京急バス。[ 鎌20・4番 ] 大塔宮行き 大塔宮下車
鎌倉宮について
- 拝観時間:2月から11月 9:30〜16:30 (入場は16:00まで)、12月・1月 9:30〜16:00 (入場は15:30まで)
- 拝観料:宝物殿 一般300円
- ホームページ:www.kamakuraguu.jp
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